遺言信託
信託銀行等では、信託銀行等が遺言書作成の相談から、遺言書の保管、そして、遺言の執行まで相続に関する手続きをお引き受けする「遺言信託」を取扱っております。
- 相続対策をお考えの方
- 相続に関して不安をお持ちの方
- 相続人以外の方に相続したい方
概要
主な関係者
-
- 遺言者
- 祖父母等
-
- 死亡通知人
- 相続人等
-
- 遺言書保管者兼
遺言執行者 - 信託銀行等
- 遺言書保管者兼
-
遺言書の作成・保管・執行までをサポートします
遺言書の作成から執行までをサポートします
遺言信託とは、信託銀行等が遺言書作成の相談から、遺言書の保管、そして遺言書の執行まで相続に関する手続きをサポートするサービスです。
相続手続きは、非常に煩雑で、ときには専門的な知識が必要になるなど、どうしても“面倒”なことも多いですが、遺言信託を利用すれば、遺言書の作成・保管・執行まで、最初から最後までサポートいたします。
相続人同士のトラブルを防止できます
相続は“争続”と言われることもあるように、トラブルも多いですが、予め遺言を作成し、信託銀行等に遺言書の保管と遺言の執行をお願いしておけば、そうした相続人同士のトラブルも防止することができます。
遺言者の意思を安全かつ確実に実現することができます
遺言書を作成することで、例えば、ご自身の面倒をよく看てくれた方など、特定の財産を特定の方に相続させること、相続人以外にも財産を遺すこと、また、相続人がいらっしゃらない方などがご自身の財産を社会に役立てようと寄附先を決めることができます。
信託銀行等は遺言執行人に就職し、遺言書の内容に沿って遺言を執行するので、遺言者の意志を確実に実現することができます。
- 煩雑で専門的な知識が必要な相続事務について、信託銀行等からサポートを受けることができる
- 相続人間のトラブルを防止することができる
- ご自身の面倒をよく看てくれた方や相続人以外の方に相続できるなど、遺言者の意志を確実に実現することができる
ご注意いただきたいこと
- 信託銀行等では、原則として、公正証書遺言のみ保管を受け付けているため、ご自身が書かれた自筆証書遺言など公正証書遺言以外の形式の遺言は、原則としてお預かりできないこと
お手続きの流れ
<相続開始前>
主な関係者
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- 遺言者
- 祖父母等
-
- 死亡通知人
- 相続人等
-
- 遺言書保管者兼
遺言執行者 - 信託銀行等
- 遺言書保管者兼
1遺言者は、事前に信託銀行等に相談をします
2遺言者が、遺言書を作成します
公証役場では、遺言者がお亡くなりになった後に財産に関する遺言を執行する遺言執行人として信託銀行等を指定します。
3遺言者が、信託銀行等に遺言信託の申し込みを行います
また、遺言者がお亡くなりになった際に、信託銀行等にご連絡いただく死亡通知人をご指定いただきます。
<相続開始後>
主な関係者
-
- 遺言者
- 祖父母等
-
- 死亡通知人
- 相続人等
-
- 遺言書保管者兼
遺言執行者 - 信託銀行等
- 遺言書保管者兼
-
4遺言者がお亡くなりになったら、死亡通知人が信託銀行等に連絡をします
5信託銀行等は、遺言執行業務を始めます
6信託銀行等は、遺産の調査および財産目録の作成を行います
7受益者は、所得税・相続税の申告および納付手続きを行います
8信託銀行等は、遺産分割を行います
よくあるご質問
費用については、各信託銀行等によってその定め方が異なりますが、基本手数料に加え、遺言書を保管・執行する際に手数料が発生することが多いようです。詳しくは各信託銀行等にお問い合わせください。
公証人のもとで作成されるため、遺言書の法定要件を欠いたりすることがなく、内容が明確であり、また、原本が公証人役場に保存されることで偽造や紛失を防止することができるため、信託銀行等では、原則として、公正証書遺言のみ保管を受け付けております。よって、ご自身が書かれた自筆証書遺言など公正証書遺言以外の形式の遺言は、原則としてお預かりできません。なお、このページで紹介したように、信託銀行等では遺言書の作成段階から相談をお受けしておりますので、遺言書を書いていない方でもご安心してご利用いただけます。
遺言者はいつでもその遺言を撤回または変更したり、書き直したりすることができます。
いずれにせよ、多くの信託銀行等では、遺言書をお預かりした後に、相続・遺贈財産の変動、相続人・受遺者の変動や、それによる遺言書の作成替え、変更の意思があるかどうか等を、照会しておりますので、遺言書の内容の変更をお考えの方は、遺言書を預けている信託銀行等にご相談ください。
家族等の法定相続人以外の方に遺産を相続する旨の遺言を設定することはできますが、この際には、「遺留分」を侵害しないように気を付ける必要があります。
遺留分とは、配偶者や子ども等の法定相続人に残すべき最低限の相続分であり、民法で定められています。
仮に遺留分を侵害するような内容の遺言書を作成した場合、遺留分を侵害された法定相続人から遺留分侵害額請求を受ける可能性があり、結果的に遺言執行が円滑に行われないといったトラブルに発展するおそれがあります。
したがって、信託銀行等では、遺言書を作成する段階で、遺言者、相続人、受遺者の確認はもとより、相続財産の内容を確認し財産目録を作成するなど、遺言書の内容が遺留分を侵害しないようにアドバイスなども行っております。
関連情報
※遺言信託の取扱状況がご覧いただけます。