信託銀行におけるディスクロージャー

信託銀行が行っているディスクロージャー制度としては次のものがあります。

1.会社法に基づくディスクロージャー

会社法に基づくディスクロージャーとしては、信託銀行の場合も、通常の株式会社と同様に、計算書類(貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、個別注記表)および事業報告ならびにこれらの附属明細書があります(会社法第435条第2項、会社計算規則第91条)。

計算書類および事業報告ならびにこれらの附属明細書は、電磁的記録をもって作成することができます。また、計算書類を作成したときから10年間、その計算書類およびその附属明細書を保存しなければなりません。

信託業務に関しては、信託銀行の主要業務であることから、会社法に基づく規定はありませんが、事業報告に金銭信託、貸付信託等の残高等の推移を記載しています。

2.銀行法に基づくディスクロージャー

信託銀行は、銀行法に基づき事業年度ごとに貸借対照表および損益計算書を作成し、公告を行っています(銀行法第20条)。また、業務および財産の状況に関する説明書類としてディスクロージャー誌を作成し、主要な営業所に備え置き、公衆の縦覧に供しています(同法第21条)。

信託業務に関しても、銀行法に基づく規定はありませんが、貸借対照表、損益計算書とともに信託財産残高表および元本補てんのある信託の内訳もあわせて公告を行い、主要な業務内容につきディスクロージャー誌への掲載を行っています。

信託業務に係る説明書類の主な内容は概ね次のとおりです。

  • 取扱業務の内容
  • 信託財産残高表、主要な経営指標の推移等の業務の状況
  • 金銭信託、年金信託等の受入状況、運用状況
  • 年金信託、証券信託等主要信託の受託状況
  • 不動産業務、証券代行業務等併営業務の状況
  • 信託契約代理店等の設置状況

また、信託業務については、事業年度および中間事業年度ごとに、信託業務および信託業務に係る財産の状況を記載した信託業務報告書を作成し、内閣総理大臣に提出しなければなりません(金融機関の信託業務の兼営等に関する法律第7条)。

3.金融商品取引法に基づくディスクロジャー

上場企業等の場合は、金融商品取引法に基づき、事業年度、中間事業年度ごとに有価証券報告書、半期報告書の提出が義務付けられています(金融商品取引法第24条第1項、同法第24条の5)。

金融商品取引法に信託業務に関する規定はありませんが、投資家等への情報開示の観点から、信託財産額、信託業務の内容・状況について開示しています。

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