信託の公示

受託者に対する債権者は、原則として、信託財産に属する財産に対して強制執行等をすることができません。また、信託財産に属する財産は、受託者について破産手続が開始しても、その破産財団に属しません。このように、信託財産に属する財産は、第三者との関係において、他の受託者の有する財産とは異なる取扱いがなされます(「信託財産の独立性」参照)。

このため、ある財産が信託財産に属することを第三者に対抗するためには、当該財産が登記・登録制度の対象となるようなものである場合、信託の登記・登録が必要とされます。(これに対して、登記・登録制度の対象とならない財産(一般の動産や指名債権)については、当該財産が信託財産に属する旨の公示がなくても、信託財産に属することを第三者に対抗することができます。)

信託の登記・登録の細目に関しては、不動産登記法等の個別法令において登記事項等が定められています。例えば、不動産登記法は、登記事項として、(1)委託者・受託者・受益者の氏名(または名称)・住所、(2)受益者の指定に関する条件など、(3)信託管理人の氏名(または名称)・住所、(4)受益者代理人の氏名(または名称)・住所、(5)受益証券発行信託である旨、(6)受益者の定めのない信託である旨、(7)公益信託である旨、(8)信託目的、(9)信託財産の管理方法、(10)信託の終了事由、(11)その他の信託の条項を挙げています。

不動産以外に信託の登記・登録制度がある財産(当該財産に関する登記・登録制度を定める法令)としては、船舶(船舶登記令)、建設機械(建設機械登記令)、特許権(特許登録令)、著作権(著作権法施行令)などがあります。

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