郵政改革を考える民間金融機関の会 共同声明

平成22年05月20日

郵政改革を考える民間金融機関の会

全国銀行協会
社団法人全国地方銀行協会
社団法人信託協会
社団法人第二地方銀行協会
社団法人全国信用金庫協会
社団法人全国信用組合中央協会
JAバンク・JFマリンバンク

郵政改革を考える民間金融機関の会 共同声明

われわれは、国民経済の健全な発展を促すという観点から、これまで長年にわたって、かつ現行の郵政民営化法の下にあっても、郵政事業における金融事業の問題点を指摘し、改善を求めてきた。郵政改革の本来の目的は、国際的に類を見ない規模に肥大化した金融事業を段階的に縮小し、将来的な国民負担の発生懸念を減ずるとともに、民間市場への資金還流を通じて、国民経済の健全な発展を促すことに他ならない。

しかしながら、今般、国会に上程された郵政改革関連法案においては、郵政事業のユニバーサル・サービスのコストを賄うために、政府出資を常態化したまま、収益事業としての金融事業の規模・業務範囲を拡大する形となっている。

これらは、将来的な国民負担の縮減や民間市場への資金還流という改革の本来の方向性に逆行するに留まらず、民間金融機関との競争条件の公平性を逸することで、地域における円滑な金融仲介機能を阻害するなど、国民経済の健全な発展を妨げる強い懸念がある。

以上の認識の下、われわれ民間金融機関は、下記事項を総意として確認し、その実現に向け一致団結して取り組むことを決議するとともに、日本郵政グループの今後のビジネスモデルも踏まえ、郵政改革関連法案が長期的な国益に適うかどうか、国会における深度ある審議・検討が行われることを強く要望する。

一、 政府が、日本郵政株式会社の総株主の議決権の1/3超を常時保有し、経営上の重要事項に係る拒否権を保持し続けるなど、現在のみならず将来にわたって政府の強い関与が残る日本郵政グループは官業と見做さざるを得ず、金融事業の規模を縮小の上、民業補完に徹すべきである。
一、 暗黙の政府保証が付された官業郵政の肥大化による民間の市場秩序の攪乱を防止するため、金融事業の業務範囲・限度額の変更に際しては、新たに設立される郵政改革推進委員会による十分かつ中立・公正な事前の調査・審議を含む「認可制」を維持すべきである。
一、 郵政改革推進委員会は「民業補完に該当するか」「民間の市場秩序を攪乱しないか」「同種の事業を行う事業者との競争条件の公平性が確保されるか」「特に地域の中小企業等への金融円滑化を阻害しないか」という基準から、新規業務の是非の判断を行うとともに、預入限度額の見直しについても同様に十分な事前調査・審議を行うべきである。また、預金の受入額の動向等について、前記基準に基づき、定期的かつ継続的に検証を行う枠組みを構築すべきである。
なお、監視機能を担う同委員会が存在しない期間は、業務範囲の変更は原則として回避すべきである。

以上

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